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画本西遊記 百鬼夜行ノ図/画本西遊記 百鬼夜行ノ圖 エホンサイユウキ ヒャッキヤギョウノズ

画本西遊記 百鬼夜行ノ図/画本西遊記 百鬼夜行ノ圖 

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作者名 玉園
作者名ヨミ ギョクエン
代表明細・シリーズ名称 画本西遊記 百鬼夜行ノ図
落款等備考 玉園戯画
制作者備考
印章等
印章注記
時代区分 未詳 ※幕末~明治初年頃
西暦
形態 大判3枚続
種別1 木版浮世絵
種別2 錦絵
種別3
内容1 おもちゃ絵 物語絵
内容2 妖怪絵
内容3 西遊記 百鬼夜行 幽霊 ろくろ首 入道 手長 狐

追加情報

「画本西遊記 百鬼夜行ノ図」とあるように、孫悟空と百鬼夜行図に出てくるさまざまな妖怪を組み合わせたものである。幕末の百鬼夜行図には、政治風刺の意味を持つ作品が多いが、この作品も風刺絵であることは改印がにせ物であり、絵師名の玉園も仮名であることから、推測できる。風刺内容は確定できないが、黒船渡来に対する政治的混乱を皮肉ったものと思われる。
中央に巨大な土蜘蛛がいて、上でお亀が踊っている。下部の「ロクロ」の浴衣で寝る人物の首がのびて上部で息をはき、そこから孫悟空とその分身が現れている。周辺には、蜘蛛の足にかぶりつくアシカブリ、印を結ぶ虎、大仏の手、皿屋敷のお菊、大男になる見越入道、手の長いテナガなどがいる。右側には、羅生門の鬼女、馬に乗った庚申山の妖怪(「里見八犬伝」の化け猫)、洋式外輪船を持つ海坊主、炎を上げる輪入道などがいる。左側には、小判を持つ化け猫、提灯の火を吹き消す吹消婆(ふっけしばばあ)、牝狐などがおり、上部には如意棒を持つ孫悟空の一団がいる。
幕末によく見られる百鬼夜行の一つだが、古い器物を扱った百鬼夜行とは異なり、草双紙の妖怪絵本などに出て来るさまざまな妖怪を登場させていることと、西遊記を使っている点に特色がある。
画中に記入されている妖怪名
 右:キジョ(鬼女)、ラセツ(羅刹女)、ワシツカミ(鷲つかみ)、アブラサシ(油注し)
   コウシン山ヨウカイ(庚申山妖怪)、ウミボウヅ(海坊主)、ぬたき(狸か?)
 中:クトウバン(?)、ヲキク(お菊)、アシカブリ(足かぶり)
   テナガ(手長)、ミコシニウドウ(見越入道)、ロクロ(ク)ビ(ろくろ首)
   カ子ノセイムシ(金の精虫?)
 左:ソンゴクウ(孫悟空)、ばけねこ(化猫)
・絵師名 玉園戯画
右中央に外輪船(黒船)を持つ海坊主がおり、嘉永6年のペリー来航以後の作品であるが、幕末期のものか明治初年のものかは明確でない。画中に改印らしきものが印されているが、適当に作ったにせの改印であり、年代判定には役立たない。
絵師の玉園は天保から万延期にかけてさし絵に見られるが別人で、この玉園は仮名と思われる。

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