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猿蟹敵討之図/猿蟹敵討之圖サルカニカタキウチノズ

猿蟹敵討之図/猿蟹敵討之圖

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作者名 芳幾  (一恵斎 芳幾/歌川 芳幾)
作者名ヨミ ヨシイク  (イッケイサイ ヨシイク/ウタガワ ヨシイク)
代表明細・シリーズ名称 猿蟹敵討之図
落款等備考 一恵斎芳幾画
制作者備考
印章等
印章注記
時代区分 万延元年
西暦 1860
形態 大判3枚続
種別1 木版浮世絵
種別2 錦絵
種別3
内容1 子ども物語絵
内容2 おとぎ話 昔話   風刺画   猿蟹合戦
内容3 猿  桃太郎  蜂   臼   雉   犬   兎

追加情報

「猿蟹敵討之図」と題してあり、猿蟹合戦で蟹の将軍による敵討を擬人化して描いてある。また、猿の大将を、猿面冠者とも称された秀吉に見立ててあり、猿の軍勢は赤面にしてある。蟹の援軍には、桃太郎に従った猿・雉・犬・さらにかちかち山の兎もいる。援軍の猿は白面だ。この作品が制作された万延元年は、桜田門外の変がおこった年であり、その風刺画かも知れない。
左端に千生りびょうたんの馬印を背にして猿の大将がおり、猿面入道赤列とある。右手の白装束の蜂谷九万五良(熊蜂)がくり出す槍を受けており、二人の間にいる外記猿は犬粥椀六を投げ飛ばしている。その上からも、猿が刀を振りかぶっている。その左後方には兎の三ツ口羽根太がおり、手長猿八や猿沢池之助から水鉄砲の攻撃を受けている。画面の右端では臼井三郎餅月(臼)が仁王立ちになって、猿橋を踏んづけ、両手で三猿を刻んだ石碑を持ち上げて投げつけようとしている。その後ろには雉・犬・猿(白面)が、石碑の左には鶏(仁羽鳥之助)がおり、蟹の援軍だ。左手上方には、桃印のついた御幣を持つ桃太郎(小猿の冠者)がおり、後方には巨大な城がある。
江戸時代に猿蟹合戦などの昔話は、絵草紙やおもちゃ絵となって広く子どもたちにも親しまれたが、幕末になるとよく知られた昔話を使った戯画や風刺画が生まれてくる。これは、その代表的事例である。
猿蟹敵討之図
*右上から左下に向かって翻字。
山住木地之助
白井戌地良
臼井三郎餅月
猿野伝三良
猿橋渡はたる
仁羽鳥之助
猿□智之助
蜂谷九万五良指定
犬粥椀六
三ッ口羽根太       ※以下自由記入欄へ
外記猿靱うつぼ
猿田彦五郎
猿沢池之助
手長猿八
猿智利口
猿回入道赤列
(小泉吉永氏翻刻)
正面中央の下部で投げ飛ばされている犬粥椀六は、井伊直弼を指すかも知れない。

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