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当盛娘かた気
トウセイムスメカタギ
作者名
国芳 (朝櫻楼 國芳/歌川 国芳)
作者名ヨミ
クニヨシ (チョウオウロウ クニヨシ/ウタガワ クニヨシ)
代表明細・シリーズ名称
当盛娘かた気
落款等備考
朝櫻楼國芳画
制作者備考
印章等
版元
印章注記
時代区分
弘化頃
西暦
1844-1848
形態
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
団扇絵
内容1
子ども絵 人物画
内容2
美人画 教訓画 見立絵(松下禅尼)
内容3
子(幼児) 障子繕い 美人(姉娘) 綿延し 刷毛
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
「当盛娘かた気 」とあるが、当盛は当世、かた気は気質であり、今の娘が守るべき慣習を説いている。画面は障子をつくろう若い娘だが、これは松下禅尼の見立で、禅尼が息子北条時頼を招いた際に、障子の破れた部分のみ貼りかえて、質素倹約を自ら示した故事を現している。この話は、吉田兼好の『徒然草』にも紹介されている。
画面中央に美しい姉娘の上半身を描いてあるが、娘は座して刷毛を手に持ち、障子の桟に糊を塗っている。髪を赤い布で結び、花文様の帯を絞めている。障子は破れた部分のみ、きれいに切り取ってあり、左手に持ったお盆の糊を刷毛で丁寧に塗っている。その破れた所から、子どもが顔をのぞかせている。画面左後方の衝立には、洗った後に自ら延ばす白い綿があり、これも質素倹約の一つだ。
国芳らしい美人画の団扇絵であるが、実は松下禅尼の教えの見立絵である。庶民が日常使う団扇に登場するほど、江戸の人々が松下禅尼の故事を知り、またその教えに賛同していたことがうかがえる。
国芳には、これと同じテーマを描いた大判錦絵「三十六歌仙童女教訓鏡 大中臣頼基朝臣」(公文教育研究会所蔵)がある。
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