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異国双六   (仮題)〈イコク スゴロク〉

異国双六   (仮題)

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作者名 作者未詳
作者名ヨミ
代表明細・シリーズ名称 〈異国双六(仮題)〉
落款等備考
制作者備考
印章等
印章注記
時代区分 未詳 ※江戸期(嘉永~安政頃)
西暦 1848-1860
形態 大判2枚貼
種別1 木版浮世絵
種別2 錦絵
種別3
内容1 絵双六 地理(異国)
内容2 ゲーム絵 物づくし絵
内容3 双六 異国 世界 異国めぐり 異人めぐり

追加情報

幕末になり、黒船が来航するとともに、人々の海外への興味、関心が急激に高まったが、これはそれに応えて制作された異国双六、異人双六と呼ばれるものの一つ。従来の荒唐無稽な「島めぐり」にオランダ等から伝来した新知識が加えてあり、両者が混在するところが面白い。
「ふり出し」は小人国にやってきた朝比奈三郎義秀である。さらに46か国をめぐって上りの「大日本国」となる。上りには、富士と鳥居を背景に、公卿を土農工商が囲んでいる。左側が裃姿の武士と大福帳を持つ商人、右がねじり鉢巻の職人と鎌を持つ農夫である。
国々では新しく知られるようになった。「しんおらんだ(オーストラリア)」「かぶちゃ(カンボジア)」「はるしゃこく(ペルシャ)「わしんとん(ワシントン)「しゃむこく(タイ)」「いんきりす(イギリス)」「きりしたん」「ろそん(ルソン)」「おろしゃ(ロシア)」「もうこ」などが目につく。この間に朝比奈伝説による「うみんこく(羽民国)」「てうきゃく(長脚)」「てうひこく(長臂国)」「かんせんこく(貫穿国)」「てうしんこく(長身国)」「せいじこく(成耳国)」など、身体的特徴を夢想した国がはいっている。
幕末の人々の海外知識へのあこがれと、その内容をうかがうことができる。異国双六の中では比較的初期に作られたもの。
ふりだし→うへっとらんど→しんおらんだ→ふたふと→しゃがたら→かぶちゃ→こういこく→はるしゃこく→も□□こく→ぢょぶこく→(    )→一もくこく→しうりこく→やじんこく→いつぴこく
→(   )→ていじんこく→わしんとん→てうんらんど→ていれいこく→むふくこと→よだいこく→へいりゆこく→うみんこく→けんぶくこく→ぐこく→たんばれう→もくらんぴこく→くろんぶ→しゃむこく→せうじんこく→きこうこく→おらんだ→かなりや→いんぎりす→てうきゃく→てうぴこく→かんせんこく→てうしんこく→せいじこく→りゃうしゅこく→ふらしりい→きりしたん→ふるふんこく→ろそん→りうきうこく→なんばんこく→べんがら→おろしや→からふとえ→えぞこく→てうせんこく→もうこ→てんじく→もろこし→上り 大日本国
遊び方「回り双六」だが、途中に「休」や飛び先を指示した部分がある。また「上り」を行きすぎた場合に、どこにもどるか采の目の数によって指示されている。
・飛び先では「わんとん」のところに〈此ところにて①ッヲふれば、じょうきせんにのりて「おらんだ」へゆく〉とあり、蒸気船の登場していることが注目される。
・同類の異国ものの「おもちゃ絵」では「朝比奈島めぐり」(歌川重歳、文久元年 公文蔵)があり、絵双六では「万国寿吾陸」(恵斎 芳幾 万延元年)、「新板異人双六」(一川芳員、万延元年)などが知られる。
・題名・落款・改印ともないが、年代は国名表示などから嘉永、安政頃と思われる。上記「万国寿吾陸」も朝比奈を使っているが、本品がより古い。

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