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善悪双六 極楽道中図絵ゼンアクスゴロク ゴクラクドウチュウエズ

善悪双六 極楽道中図絵

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作者名 作者未詳
作者名ヨミ
代表明細・シリーズ名称 極楽世界双六
落款等備考
制作者備考 菊屋 喜兵衛 京都寺町
印章等
印章注記
時代区分 弘化5年
西暦 1848
形態 その他
種別1 木版浮世絵
種別2 墨摺
種別3 ゲーム
内容1 絵双六
内容2 教訓 ゲーム絵 教訓双六 仏教系双六
内容3 双六 宗教(仏教) 極楽

追加情報

初期の仏教系双六は仏法双六とか浄土双六と呼ばれ、絵はなく仏教用語が枡目
いっぱいに書き込んであり、「上り」の法身に向かうが遊びではなく、寺院での
教育用や、檀家への配布に使われたともされる。幕末の弘化5年に刊行された
本品は墨摺だが絵入りで、極楽に至るまでの心得(仏教の教え)を日常生活に
即してわかりやすく説いてあり、仏教にもとづく教訓双六になっている。
「振り出し」は「心」の枡目であり、表(白)裏(黒)二面づつの算木を振り
白三黒一なら信で「帖土門」、白一黒三なら疑で「愚癡」、白二黒二なら
善で「聖道門」、黒四なら悪で「殺生」に進む。白四の表示はない。
「心」のまわりには「南膳部州」とあるが、これは仏教では須弥山南方の
島で現世とされる。ここから算木の示す信・疑・善・悪の道をたどり、「上り」
の「極楽世界」をめざす。極楽では、桜閣がそびえ、池には蓮の花が咲き
空には鳳凰が飛んでいる。各枡目は、日常的な善悪わかりやすい
教訓画が描かれている。
かつては日本の絵双六は江戸前期の浄土双六、仏法双六に始まるとされた。
現在では、絵双六の歴史はさらに遡ることが判明している。しかし仏教系の
双六が古くから制作されてきたことは確かであり、双六史の研究にとって
欠かすことのできない分野である。
(左上から右下へ)
【極楽世界】(膳・信) 
(上から一段目)摂取不捨 懈慢界 疑城胎宮 来迎/
(上から二段目)賛莫供養 報謝相読 諸仏 年 正定聚 不定聚 邪定聚/
(上から三段目)忍辱 精進禅定 禅定知恵 忠孝 仁義 王法/
(上から四段目)持戒 布施 聖道門 浄土門 宿善 改悔懺悔/
(上から五段目)人道 天道/
【南膽(心)部洲】(悪・疑)
(上から五段目)兪盗 殺生/
(上から六段目)盲語 耶婬(媛) 飲酒 愚痴 瞋恚 貪欲/
(上から七段目)地獄 餓鬼 畜生 修羅 三州 法滅之時/
南膽は正しくは「南瞻」(なんせん)
遊び方 「四本の算木を使う飛び双六」

・「振り出し」に「心」が当てられたのは仏教系双六でも、江戸後期に
なってからのことで、上方で流行した「心学」の影響かと思われる。

・本品の10年後(安政5年)に出た「善悪双六極楽道中図絵」では
枡目が6こ増加し、46となっている。増えたのは「地震、水難、火難
風難、雷難、剣難」で、天災の続発と世情悪化を反映している。

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