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手習 五十三
テナライ ゴジュウサン
作者名
三代 豊国 (三代 歌川 豊国)
作者名ヨミ
3ダイ トヨクニ (3ダイ ウタガワ トヨクニ)
代表明細・シリーズ名称
手習
落款等備考
豊國画
制作者備考
佐野屋喜兵衛(佐野喜)
印章等
年月 改 版元
印章注記
寅二
時代区分
安政元年2月
西暦
1854
形態
中判
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
物語絵 子ども絵
内容2
手習い絵 母子絵 見立絵
内容3
母と子(少年) 手習い 習字 清書双紙 稲刈り
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
「源氏物語」五十四帖の見立て絵揃物で、これは五十三「手習」。二人の男に迫られた浮舟は入水するが助けられ、小野の山里でつれづれにまかせて手習の時をすごす。手習いに励むことで心の安らぎを得ることを示している。歌は「山寺の門前の田の豊作を仏に祈れば、空しからず」の意で、稲も人も仏によって実りがもたらされることを詠んでいる。
座敷で文机に向かって手習に励む江戸の女性が、浮舟の見立てである。右の男児は前掛けをして「清書双紙」を持っており、女性に席を譲ったようで、手習帖は机に置かれたままだ。背後には、秋の稲刈りの様子が描かれているが、源氏物語にある「門田(社寺の門前や家の近くの田)の稲刈るとて」という風景である。右手の障子には蓮花が描かれており、浮舟の出家の決心を示している。
手習いで心の安らぎを得る様子を示し、源氏物語をやや教訓的に活用している。
手習(五十三)
山寺の門田ゆたけし祈りけん
仏のみのりむなしからすて
深川堂由多加
(小泉吉永氏翻刻)
公文には「源氏物語」関連では「空蝉」「乙女」もあるはず。
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