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誂織当世島 〈金花糖〉  アツラエオリトウセイジマ キンカトウ

誂織当世島 〈金花糖〉  

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作者名 三代 豊国 (三代 歌川 豊国)
作者名ヨミ 3ダイ トヨクニ (3ダイ ウタガワ トヨクニ)
代表明細・シリーズ名称 誂織当世島
落款等備考 應需豊國画
制作者備考 都澤
印章等 名主1 版元
印章注記 名主:渡(渡邊)
時代区分 弘化頃
西暦 1844-1848
形態 大判
種別1 木版浮世絵
種別2 錦絵
種別3
内容1 子ども絵 人物画
内容2 母子絵 美人画
内容3 育児 母と子(幼児) 金花糖 矢絣

追加情報

誂織当世島の島は「縞」のことで、この揃物は全て背景を縞柄で埋めてある。
おそらく当時人気の縞柄と思われるが、人物が手に持つ品物にも流行を
意識しており、まさに当世の母子絵である。美人画としても、國貞が豊国を
名のってからではよい出来で、人気の高い作品である。
美人が幼児に赤い魚の形をした金花糖を、皿にのせて与えている。金花糖はポルトガル
から伝承した有平糖に工夫を加えて国産化したもので、この頃上方から江戸に伝わった。
美人は若い母とも、姉ともとれるが、切髪をたらした髪型にも衣装にも古めかしさと新しさ
が同居している。背後の縞は矢絣である。
国貞が豊国と名乗るようになった晩年の作で、当時流行中の縞柄を画面いっぱいに描き、
半身の美人を配している。全五枚のうち三枚は、美人と子どもが戯れている図だ。
これは、赤い魚の形をした金花糖という新しいお菓子を、子どもに与える場面だ。
金花糖は、ポルトガルからの舶来菓子・ありへいとう有平糖を国産化し、形に工夫を加えた
もので、『守貞漫稿』には、こう記してある。
「有平は専ら種々の形を手造りにするもの多し 然るに近年京坂にて鎔製にするものあり
白砂糖を煉り 鎔形を以って焼き 而後に筆はけ刷毛等にて彩を施し 鯉・鮒・うど
竹の子・蓮根其他種々を製す 真物の如し 号けて金花糖と云 嘉永に至り江戸にも
伝へ製す」。
豊国三代は流行中の縞柄とともに、江戸に伝わったばかりの新しい菓子を、さっそく
登場させたのだ。
新しい菓子金花糖の人気ぶりや、当時のおやつの有り様がうかがえる。
勝原良太氏によれば「誂織当世島」は全5枚の揃物で、この金花糖の他、噴水
小僧さんなどがあるという。
同じ作者による類似の揃物に「誂織時世好」
(竪2枚続)がある。公文でも1点所蔵。

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