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昔咄赤本寿語録 ムカシバナシアカホンスゴロク

昔咄赤本寿語録 

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作者名 芳幾  (一蕙斎 芳幾/歌川 芳幾)
作者名ヨミ ヨシイク  (イッケイサイ ヨシイク/ウタガワ ヨシイク)
代表明細・シリーズ名称 昔咄赤本寿語録
落款等備考 一蕙斎芳幾画
制作者備考 和泉屋市兵衛
印章等
印章注記
時代区分 万延元年
西暦 1868
形態 大判タテ4枚貼
種別1 木版浮世絵
種別2 錦絵
種別3
内容1 絵双六
内容2 遊び ゲーム 文芸双六 昔話 絵双六
内容3 昔話 赤本 桃太郎 花咲 狐の嫁入 文福 舌切雀 かちかち山 猿蟹 きんぴら 高座 宝船

追加情報

江戸中期の「赤本」で紹介された昔話から、代表的作品の4~5場面を切り出して
構成してた昔話がテーマの絵双六である。ただ「きんぴら」のみは、赤本ではなく
明暦ごろに創作されて人気を呼んだ「金平浄瑠璃」(坂田金時の子、公平の武功物語)
からとっている。
「ふりだし」は高座の語り手と子どもたちで、背後中央には「昔ばなし」とあり一ツふれば桃太郎以下、六ツふればかちかち山まで、進むべき枡目が演題を書き並べたように記してある。さらに「むかしむかしあったとさ」の台詞もある。お話は「桃太郎・花咲爺・狐の嫁入・文ぶく・舌切雀・かちかち山、猿蟹合戦・きんぴら」の8話で、1話4~5場面でできており、場面見出しの前に「桃・花びら・宝珠・茶釜・・・」などの絵(きんぴらのみ金)で示してある。
絵で注目されるのは加藤康子氏が述べているように、桃太郎が川では小さな回春型の桃に対し、誕生場面では大きな果生型の桃になっており両者の混交が見られる。これは幕末ならではの表現である。江戸時代は主として回春型、明治以降は、果生型になっている。「上り」は、正月に好まれた宝船に、七福人に代わって昔話の主人公が乗り込んだ絵でそれぞれが宝物を持っている。右から、狐の嫁入、花咲ぢい、もも太ろう、文福茶釜、金平、かちかち山、それに文字はないが舌切のじいさんである。舳先には青鬼が立ち、宝の字を抜いた帆には桃が飾られ、海には蟹、空には雀が見られる。
「赤本」以来、昔話は草双紙や豆本でもくり返し取り上げられ、江戸期の子ども
読み物文化として定着していったが、この絵双六は昔話の定着ぶりを示す
貴重な資料である。
昔咄赤本寿語禄
(むかしばなしあかほんすごろく)
*振り出しと上がりを除き下段右より上段への順に項目名のみ翻字。
【一段目】
○ふりだし・むかし  あつたとさ
一つふれば桃太郎
二つふれば花咲爺
三つふれば狐の娵入
(昔はなし)
四つふれば文ぶく
五つふれば舌切雀
六つふればかち  山
○けんどん
○きんぴら
○舌切雀
○玉子のつぶて

【二段目】
○化物たいぢ
○花咲爺
○猿蟹合戦
○お宿はどこだ

【三段目】
○枯木に花
○文福茶釜
○桃太郎
○見あひ
○かちかち山
○はちのやり先

【四段目】
○古銕買(ふるかねがい)
○結納
○千人伐(せんにんぎり)
○たん生(誕生*桃太郎の)
○かるいたづら
○爺のなげき

【五段目】
○門やぶれ
○どやされ
○釜まはし
○おもいつゞら
○大やけど
○大道臼

【六段目】
○御褒美
○茂林寺の什物
○こんれい(*狐の婚礼)
○黍団子
○供ぞろひ
○つちぶね

【七段目】
○子孫長久
○宝の嶋いり
○上り・是で市がさかへた、目出たし  。
(小泉吉永氏翻刻)
遊び方 「飛び双六」

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