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雨やどり
アマヤドリ
作者名
三代 豊国/国貞 (三代 歌川 豊国/歌川 国貞)
作者名ヨミ
3ダイ トヨクニ/クニサダ (3ダイ ウタガワ トヨクニ/ウタガワ クニサダ)
代表明細・シリーズ名称
雨やどり
落款等備考
豊國画
制作者備考
藤慶
印章等
年月 改 版元
印章注記
辰七
時代区分
安政3年7月
西暦
1856
形態
大判
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
子ども絵 人物画
内容2
日常生活 風物(雨宿り)
内容3
金魚桶 飛脚 角兵衛獅子 比丘尼 挟箱 蛇の目傘
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
街道筋でにわか雨にあった旅人たちが、道ばたの大木の元で雨宿りする様子を描いた風俗画である。七月の改印が押してあり、季節は夏から初秋である。この画面には三種の旅人が見られるが、右手の金魚桶の主は不在で、本来は三枚続かも知れない。
画面左には、挟箱に腰を下ろした町飛脚がおり、草鞋・脚絆の足を休めつつ、天気を気にして空模様を眺めている。民間の町飛脚は、飛脚屋から託された手紙や書類などを挟箱に入れてかつぎ、遠隔地まで運んだ。かつぎ棒の先には鈴をつけてある。中央には赤い獅子頭を付けた角兵衛獅子(越後獅子)の親子がおり、疲れ切った子は父の背で眠っている。右の女性は比丘尼で、頭巾・草鞋・ふんごみ袴を着け、無地の小袖に前帯を締めて赤いたすきを掛け、蛇の目の傘を手にしている。熊野牛王の護符を配る熊野比丘尼などが、次第に尼の姿をした旅芸人となり、さらに売女ともなった。右下には金魚の手桶があり、取っ手には、ガラス鉢をぶら下げてある。街道の背後は雨雲の下に田園が広がり、頭上には葉の茂った枝が伸びて雨除けとなっている。
美人画や役者絵で知られる三代豊国には珍しい庶民の生活をテーマにした作品であるが、雨宿りの情景を見事にとらえている。三種の人物の職種・境遇をきちんと描写しており、特に人前では元気に躍動する角兵衛獅子のもう一つの姿が目をひく。
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