諸国名所の一つの印旛沼と、セミ捕り。

印旛沼（千葉県）を見下ろす切り通しの道で、セミを捕る子どもが描かれ、挟み箱を肩に道を下る旅人もいる。諸肌を脱いだ子が網袋をつけた長い竿をのばしてセミをねらっている。夏の情景。

幕末のセミ捕りの様子がうかがえる。

・諸国名所百景は二代広重が初代の「六十余州名所図会」にならって作画したもの。百景とあるが、八十余枚が知られている。