作者未詳
天満天神双六
慶応元年 (1865)
資料名1
天満天神双六
史料名1よみ
てんまんてんじんすごろく
史料名Roma1
tenmantenjinsugoroku
絵師・著者名
作者未詳
Creator
落款等備考
板元・製作者
制作年和暦
慶応元年
制作年西暦
1865
書誌解題
資料名1
天満天神双六
資料名2
史料名1よみ
てんまんてんじんすごろく
史料名2よみ
史料名Roma1
tenmantenjinsugoroku
史料名Roma2
Title
Alternative title
シリーズ名・代表明細
天満天神双六
絵師・著者名
作者未詳
絵師・著作者名よみ
Creator
管理No.
00001034
管理No.枝番号
落款等備考
板元・製作者
彫摺師
制作年和暦
慶応元年
制作年西暦
1865
制作年月
書誌解題
判型・形態
その他
印章の有無
印章内容
複製フラグ
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
おもちゃ絵
内容2
ゲーム
内容3
双六 天神
テーマ
寺子屋で使う文房具を中心に、寺子屋生活に必要な道具類も含めて双六にしてある。通常の文具以外に、体罰に使うむちや永沈が見られること、仙台の地方版であることが注目される。
具体物
「ふりだし」は「天満天神双六」という題名と飛び先のみで絵はなく、「上り」は菅原道真像であり、左右の枡目に松と梅を配してある。各枡目の品では、文房具が右下から筆架、紙、墨掻、草紙、筆、硯、水入れ、硯屏、見台、墨、文台、文鎮、机、文庫、硯箱、色紙、短冊で、これに手本と書物が加わり、次いで生活道具から唐傘、草履札、紙屑かご、さらに商売道具として看板と鞭が入っている。大きな寺子屋では、草履を間違えないように札(下足札)を渡していたようだ。
Comments
位置づけ
寺子屋で使う文房具、道具類がよく分かり貴重。現在この1枚しか残っていない。
讃・画中文字
天満天神双六
*「ふりだし」と「上り」を除き、最下段右下から最上段左上までの順に翻字。
○ふりだし
天満天神双六
一ヲ ふで
二ヲ すゝり(硯)
三ヲ みついれ(水入れ)
四ヲ ぶんちん(文鎮)
五ヲ けんたい(見台)
六ヲ ひつか(筆架)

【一段目】
○ひつか
四ヲ ふで
五ヲ みづ入
六ヲ かみ
○かみ
二ヲ すゝりばこ(硯箱)
三ヲ すみかき(墨掻)
四ヲ すみ
○すみかき
四ヲ すゝり
五ヲ ふで
六ヲ からかさ(唐傘)
○からかさ
一ヲ すみ
六ヲ さうりふだ(草履札)
○さうりふだ
三ヲ かみ
四ヲ かみくつ(紙屑)
○かみくつ
やうちん(永沈)
*浄土双六などで、一度そこに落ちると長く
出ることのできない場所を指す。従って、こ
の「紙屑」に来たらゲーム失格となったので
あろう。

【二段目】
○そうし
三ヲ ふで
五ヲ すみ
六ヲ しよもつ(書物)
元治二年 正月 三さい(歳)
手習草紙
元治二年 正月…
清(書草紙)
○ふで
一ヲ つくゑ(机)
二ヲ すみ
三ヲ ぶんちん
○すゝり
二ヲ みすいれ
三ヲ ひつか
五ヲ けんだい
○かんばん
三ヲ そうし
六ヲ けんびやう

【三段目】
○みついれ
二ヲ ふんたい
五ヲ かんはん
○けんびやう(硯屏)
三ヲ かみ
六ヲ そうし
慶応元乙丑十二月新板
仙台国分町十九軒中見世
絵艸紙屋
○けんだい
四ヲ すゝりばこ
五ヲ かんばん
○すみ
二ヲ すゝりばこ
三ヲ ひつか
○ぶんたい
三ヲ けんたい
四ヲ むち
五ヲ みす入
六ヲ すゝり
○ぶんちん
二ヲ けんひやう
三ヲ かみ
四ヲ てほん

【四段目】
○つくゑ
一ヲ しきし
二ヲ むち
○てほん
二ヲ たんさく
三ヲ つくゑ
四ヲ しよもつ
○むち(鞭)
一ヲ しきし
二ヲ かみくつ
三ヲ たんさく
○ふんこ(文庫)
三ヲ むち
四ヲ ひつか
○しよもつ
一ヲ ぶんこ
二ヲほんこ ( 「ぶんこ」か)
○すゝりばこ
三ヲ つくゑ
五ヲ ふて

【五段目】
○しきし
一ヲ たんざく(短冊)
六ヲ まつ
○まつ
一ヲ むめ(梅)
六ヲ あかり(上り)
○むめ
一ヲ あかり
六ヲ まつ
○たんざく
一ヲ しきし
六ヲ まつ
○上り
*菅原道真(菅公)座像

*文房四友(文房四宝)などの学用品をモチーフにした双六。左下隅の「かみくつ(紙屑)」に入るとゲーム失格になるのが面白い。
(小泉吉永氏翻刻)
自由記入欄
遊び方「飛び双六」
・時代は「そうし」の手習草紙・表紙に「元治二年正月」とあり、また「けんびょう」に「慶応元年十二月新板」とあるが、元治二年は四月に慶応になっており、刊行された十二月は慶応である。
・文房具でなじみの薄い物のみ説明すると、筆架は筆をのせかけておく台、墨掻は墨汁、墨滓を掻き集めるへら、硯屏は硯のそばに立ててほこりを防ぐ小さな衝立、見台は書物をのせて読む台、文台は書物や用紙をのせておく台、草履札は下足札と同じ。
・江戸時代には文房具の中でも、紙・筆・墨・硯を文房四宝といって大切にした。この双六にも当然織り込まれている。
史料分類
絵画