豊國(歌川 豊国:三代)
誂織当世島 〈金花糖〉
天保14年から弘化3年頃 (1844-46)
資料名1
誂織当世島 〈金花糖〉
史料名1よみ
あつらえおりとうせいじま きんかとう
史料名Roma1
atsuraeoritouseijimakinkatou
絵師・著者名
豊國(歌川 豊国:三代)
Creator
落款等備考
應需 豊國画
板元・製作者
(都澤)
制作年和暦
天保14年から弘化3年頃
制作年西暦
1844-46
書誌解題
資料名1
誂織当世島 〈金花糖〉
資料名2
史料名1よみ
あつらえおりとうせいじま きんかとう
史料名2よみ
史料名Roma1
atsuraeoritouseijimakinkatou
史料名Roma2
Title
Alternative title
シリーズ名・代表明細
誂織当世島
絵師・著者名
豊國(歌川 豊国:三代)
絵師・著作者名よみ
3だい とよくに (3だい うたがわ とよくに)
Creator
管理No.
00002001
管理No.枝番号
落款等備考
應需 豊國画
板元・製作者
(都澤)
彫摺師
制作年和暦
天保14年から弘化3年頃
制作年西暦
1844-46
制作年月
書誌解題
判型・形態
大判
印章の有無
名主1 版元
印章内容
名主:渡(渡邊)
複製フラグ
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
子ども絵 人物画
内容2
母子絵 美人絵
内容3
母と子(幼児) 金花糖
テーマ
誂織当世島の島は「縞」のことで、この揃物は全て背景を縞柄で埋めてある。
おそらく当時人気の縞柄と思われるが、人物が手に持つ品物にも流行を
意識しており、まさに当世の母子絵である。美人画としても、國貞が豊国を
名のってからではよい出来で、人気の高い作品である。
具体物
美人が幼児に赤い魚の形をした金花糖を、皿にのせて与えている。金花糖はポルトガル
から伝承した有平糖に工夫を加えて国産化したもので、この頃上方から江戸に伝わった。
美人は若い母とも、姉ともとれるが、切髪をたらした髪型にも衣装にも古めかしさと新しさ
が同居している。背後の縞は矢絣である。
国貞が豊国と名乗るようになった晩年の作で、当時流行中の縞柄を画面いっぱいに描き、
半身の美人を配している。全五枚のうち三枚は、美人と子どもが戯れている図だ。
これは、赤い魚の形をした金花糖という新しいお菓子を、子どもに与える場面だ。
金花糖は、ポルトガルからの舶来菓子・ありへいとう有平糖を国産化し、形に工夫を加えた
もので、『守貞漫稿』には、こう記してある。
「有平は専ら種々の形を手造りにするもの多し 然るに近年京坂にて鎔製にするものあり
白砂糖を煉り 鎔形を以って焼き 而後に筆はけ刷毛等にて彩を施し 鯉・鮒・うど
竹の子・蓮根其他種々を製す 真物の如し 号けて金花糖と云 嘉永に至り江戸にも
伝へ製す」。
豊国三代は流行中の縞柄とともに、江戸に伝わったばかりの新しい菓子を、さっそく
登場させたのだ。
Comments
位置づけ
新しい菓子金花糖の人気ぶりや、当時のおやつの有り様がうかがえる。
讃・画中文字
自由記入欄
勝原良太氏によれば「誂織当世島」は全5枚の揃物で、この金花糖の他、噴水
小僧さんなどがあるという。
同じ作者による類似の揃物に「誂織時世好」
(竪2枚続)がある。公文でも1点所蔵。
史料分類
絵画