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見立 福人子宝富根(大黒天)/見立 福人子寶富根(大黒天)
ミタテフクジンコダカラブネ:ダイコクテン
作者名
三代 豊国 (香蝶楼 豊國/三代 歌川 豊国)
作者名ヨミ
3ダイ トヨクニ (コウチョウロウ トヨクニ/3ダイ ウタガワ トヨクニ)
代表明細・シリーズ名称
見立福人子宝富根
落款等備考
香蝶楼豊國
制作者備考
印章等
名主1 版元
印章注記
名主:濱
時代区分
弘化頃
西暦
1844-1848
形態
大判
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
子ども絵
内容2
母子絵 美人画・大黒天 こま絵 見立て絵
内容3
育児(遊び) 母と子(幼児 乳児) 七福神(大黒天) 打ち出の小槌 おもちゃの米俵
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
シリーズ名に「見立福人子宝富根」とあるように、子どもを七福人に見立てた揃物で
「富根」は「船」にかけてある。こま絵は丸の中に、七福人の本来の姿を描いてあるが
さらに宝船を加え、全部で8枚の揃物である。
七福人、宝船という江戸で人気の福神に子宝を組み合わせた吉祥画。
こま絵は米俵に座り、打ち出の小槌を手に、袋をかついだ大黒天である。
大黒天はインドの軍神であったが、食堂の守護神ともされ、日本では
大国主命と習合、田の神、福神として広まった。本絵では、米俵にかえ
母のひざを踏んだ幼児が、竿の先におもちゃの米俵をかかげて遊んでいる。
母のひざ元には、玩具の米俵の箱も置いてある。この頃、力持ちの子どもが
米俵を差し上げる曲芸が人気をとっており、それにちなんだ米俵遊び玩具と
思われる。むろん、子どもが大黒様にあやかって力持ちで丈夫に育ち、裕福に
くらせるようにという願いが込められている。
江戸後期には七福人詣と宝船の絵を枕の下に敷いての初夢が、福を招くとして
もてはやされた。これに子宝に恵まれ、その子が裕福に育つようにとの願いが
習合して生まれた吉祥画で、当時の人気絵師豊国三代の作品であることからも
福神や子宝への願いの強さがうかがえる。
・七福人の由来は仏教用語の「七難七福」とされ、室町時代に京の町衆によって
始まったとされる。最初は恵比須・大黒の二神にさまざまな神が組み合わされた。
江戸時代の文化文政頃に、二神と毘沙門天、弁財天、布袋和尚、寿老人
福禄寿という七人の組み合わせがほぼ固まり、宝船とともに福神信仰が大変盛んに
なった。
・公文は豊国三代の揃物8枚を全て所蔵している。関連作品では
「見立福神子宝富根」の題で、こま絵に鶴亀を配したものがあるようだが未見。
・七福人は、春信、歌麿、北斎なども手掛けており、公文では歌麿の「風流子宝船」などを所蔵している。
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