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東風俗 福つくし ふぶく
アズマフウゾク フクツクシ フブク
作者名
周延 (楊洲 周延)
作者名ヨミ
チカノブ (ヨウシュウ チカノブ)
代表明細・シリーズ名称
東風俗福つくし
落款等備考
楊州周延筆
制作者備考
武川 卯之吉
印章等
印章注記
時代区分
明治22年
西暦
1889
形態
大判
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
風俗画
内容2
美人画 日常生活 風物詩
内容3
季節(冬) 雪 吹雪 女性 男性 犬 人力車 御高視頭巾 傘 雪花「
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
「東風俗福つくし」とシリーズ名にあり、東京の明治中期の新風俗から、家族の福々しい場面を設定、「ふく」の付く言葉をあてている。福のつく言葉には造語やこじつけ、さらに同音の「吹く」や「服」も見られるが、当時の幸福(心の幸せ)で裕福(金持ち)な家庭の姿がうかがえる。
「ふぶく」は吹雪くであり、福つくしにはそぐわない。吹雪きの中、雪のつもった傘を斜めにさし、急ぎ足で道をゆく美人と、供の男である。美人は御高視頭巾をかぶり、雪花文の着物を着ているが、この雪花文は五角形も見られ、雪の結晶を正しく描写してない。天保時代に正しい雪花文が流行したが、忘れられている。背後では、犬が駆け、人力車も急いでいる。闇が迫る中、雪は降り続き、家にも道路も雪に埋もれそうだ。
明治中期の母子を中心とする家庭風俗と、そのなかでの幸福感が読みとれる作品である。母と子の衣装や室内調度にも、江戸の継続だけでなく近代化の新しい要素がうかがえる。
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