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東風俗 福つくし けんふく
アズマフウゾク フクツクシ ケンフク
作者名
周延 (楊洲 周延)
作者名ヨミ
チカノブ (ヨウシュウ チカノブ)
代表明細・シリーズ名称
東風俗福つくし
落款等備考
楊州周延筆
制作者備考
武川 卯之吉
印章等
印章注記
時代区分
明治22年
西暦
1889
形態
大判
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
風俗画 人物画
内容2
美人画 日常生活 家庭風俗
内容3
美人 結髪 髪結い しだれ梅 鏡 手鏡 鏡台
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
「東風俗福つくし」とシリーズ名にあり、東京の明治中期の新風俗から、家族の福々しい場面を設定、「ふく」の付く言葉をあてている。福のつく言葉には造語やこじつけ、さらに同音の「吹く」や「服」も見られるが、当時の幸福(心の幸せ)で裕福(金持ち)な家庭の姿がうかがえる。
「けんふく」は妍福で、美しさに恵まれていることだろう。鏡台の前に座った美人が、念入りに化粧を整え、手鏡で髪形をチェックしている。鏡台は箱に手鏡を置く、古い形式のもので、手前には水の入った鉢、手拭、かんざしが、右手には火鉢がある。立った女中は、汚れ物を片づけているようだ。背後の天袋には「玉堂冨貴」の文字と牡丹の絵が描かれ、廊下にはしだれ梅と福寿草の植木鉢が置かれている。
明治中期の母子を中心とする家庭風俗と、そのなかでの幸福感が読みとれる作品である。母と子の衣装や室内調度にも、江戸の継続だけでなく近代化の新しい要素がうかがえる。
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