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百種怪談妖物双六 ヒャクシュカイブツヨウカイスゴロク

百種怪談妖物双六 

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作者名 芳員   (一壽斎 芳員/歌川 芳員)
作者名ヨミ ヨシカズ  (イチジュサイ ヨシカズ/ウタガワ ヨシカズ)
代表明細・シリーズ名称 百種怪談妖物双六
落款等備考 一壽斎芳員画
制作者備考 和泉屋 市兵衛
印章等 年月
印章注記 午九
時代区分 安政5年9月
西暦 1858
形態 その他(小奉書2枚貼)
種別1 木版浮世絵
種別2 錦絵
種別3
内容1 絵双六
内容2 ゲーム絵 妖怪絵
内容3 百物語 化け物 妖怪 子ども(少年 少女) 双六

追加情報

「百種怪談」と書いて「むかしばなし」、「妖物双六」で、「ばけものすごろく」と読ませており、幕末に流行した怪談話「百物語」や絵本「百鬼夜行」にヒントを得て作られてた妖怪双六である。「月尽し」や「餅尽し」が言葉のおもしろさを楽しむのに対し、こちらは妖怪変化の絵の面白さをねらったものである。妖怪双六を、仏教の浄土双六が地獄を強調することから成仏できなかった怪物双六となり、さらにより楽しい妖怪双六になったとする説もある。
子どもたちは、今も昔も妖怪変化が大好きである。この双六も「ふり出し」を子どもたちが一話ごとに油皿の火を弱くする「百物語」を楽しむ場面から始めている。火が消えるとお化けが出るという場面は芳虎の「新板子供遊びの内百物語のまなび」(公文蔵)にも描かれている。
妖怪双六 妖怪の飛び双六で、さいころの目によって指定の場所へ進む。「ふりだし」のあと、右下から25種の妖怪が現れる。主にとりやませき鳥山石えん燕『画図百鬼夜行』(安永5年刊)を参考にしている。
ふり出し 一つの怪談話をするごとに火を一つ消し、最後は暗闇になって妖怪が出現する。
①中河内の雪女郎 大阪河内の雪女で、白衣に長い下げ髪姿だが、足はない。
②朝比奈切通の三目大僧 鎌倉の朝比奈切通しに出る三つ目の老僧。
③江州のいぬがみしらちご狗神白児 幣を手に持つ近江の犬神と、家来として使役される稚児。
④妙高山のやまおとこ山童 新潟県妙高山の山男。大男で裸身を木の葉につつみ、一つ目。手に鳥。
⑤やまびこ幽谷響 各地の山中で見られるこだまの妖怪。人の声に応じて響き返す。
⑥砂村の怨霊 恨みを残して死んだ江戸砂村の人の怨霊が、月夜に生り物に出現。
⑦坂東太郎の河童 利根川のかっぱが、皿の水が乾き、子どもの尻から内臓を引き出す。
⑧なまぐさでら腥寺のねこまた猫俣 血なまぐさい寺に住む老猫の猫または、尾が二つに裂け、人をあざむく。
⑨鯨波の船幽霊 荒波の波頭に火が見え、底ぬけのひしゃくを持った亡霊が潮をくむ。
⑩嫉妬の怨念 娘道成寺のように、女性が嫉妬に狂うと蛇体となって怨念を晴らす。
⑪底闇谷のあかなめ垢嘗 垢ねぶりともいい、古い風呂屋や屋敷に住んで、古材をなめる。
⑫玄海灘の海坊主 夜の玄海灘に現われる黒い巨大な怪物で、人を引き込もうとする。
⑬丁鳴原の腹鼓 月夜の原野から怪異な音がする。狸が腹をふくらませてたたくのだ。
⑭挑灯お岩 提灯にうつる怖ろしい顔は「東海道四谷怪談」のお岩で、「提灯お岩」と呼ぶ。
⑮嘘ヶ原のひとつめ独目 笠をかぶった一つ目の娘が、豆腐を運んでいる。豆腐小僧の仲間。
⑯古葛籠のろくろくび飛頭獏 古いつづらからろくろ首が伸びている。轆驢首とも飛首蛮とも書いた。
⑰鷺淵の一本足 鷺の住む水辺に出る傘のお化け。一つ目に、鷺の一本足で、赤い舌。
⑱茂林寺の釜 上州茂林寺の汲めども尽きない文福茶釜、実は狸だった。
⑲ひきまど天窓のしょうけら笑輾 庚申侍の夜、早く寝ると身に災いがおこるのは、天窓から見るこの鬼のせい。
⑳摺鉢山のれんぎぼう雷木棒 古いすり摺こぎ小木が妖怪となって摺鉢山で雷を鳴らす。
21土佐海の蛸入道 土佐沖に出る巨大なタコで漁船や漁師を海に引き込む。
22きんもう金毛きゅうび九尾の狐 印度、中国、日本で美女に化けて王の心を奪うが、那須原で退治される。
23見越入道 妖怪の親分とされる大入道で、見上げる大きさに伸び、命をとられる。
24廃寺ののぶすま野伏魔 野衾とも書き、ムササビのこと。人や猫の生き血を吸うとされた。
25上り 古御所のばけねこ妖猫 御所でおはぐろ(鉄漿)をつける息女、実は古猫であった。
遊び方「飛び双六」

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