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童子遊興之図 〈二月 いかのぼり〉ドウジ ユウキョウノズ 〈ニガツ イカノボリ〉

童子遊興之図 〈二月 いかのぼり〉

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作者名 作者未詳
作者名ヨミ
代表明細・シリーズ名称 童子遊興之図
落款等備考
制作者備考
印章等
印章注記
時代区分 寛延・宝暦頃
西暦 1748-1763
形態 中判ヨコ 台紙付
種別1 肉筆浮世絵
種別2 絵本着色
種別3
内容1 子ども絵 風俗画
内容2 遊戯画 日常生活
内容3 いかのぼり 凧揚げ 川遊び 木登り 叉手網 狐像 子犬

追加情報

季節毎の子ども遊びを彩筆で描いた画帖で、十図からなる。表紙には、題簽は添付してあるが、表題の記入はない。「童子遊興之図」は、< >内の各図名称とも仮題である。十図の場面は、いずれも西川祐信が享保9年(1724)に上方(かみがた)の子ども遊びを月ごとにまとめて刊行した『絵本大和童 松の卷』(墨刷絵本)から、彩色模写したもので、江戸中期の上方での子ども遊びがよくうかがえる。全体に、五節供など季節の行事に関連した遊びが多い。刊行は寛延・宝暦期と思われる。ただ、本来は全十二図だが、<五月晦日・祇園祭り>と<八月・獅子舞ごっこ>が省略されている。
二月如月の子ども遊びである。旧暦の2月は春であり、野に出て「いかのぼり」や魚取りを楽しんでいる。江戸時代には、たこ揚げを上方では「いかのぼり」と呼んだ。
右手のやや大きい男子が、巧に糸をあやつっていかのぼりを楽しんでいる。いかと呼んだように、形状も「のし烏賊」に似ており、紅白などに塗り分けた三本の足をのばしている。左横の子が、糸巻を手に協力している。右横の子は、稲荷神社のお使いである狐の像を頭に乗せており、二月初午の稲荷祭りの時期であることが分かる。右下の幼児は子犬と戯れ、芽生え始めた柳に登る子もいる。水が温んだ小川では、叉手網を使って二人の男子が魚すくいに夢中だ。
西川祐信『絵本大和童』の二十数年後の模写であるが、出来の良い模写で、さらに彩色してあるので、風俗資料として貴重である。画帖なので、全十図とも保存状態がよい。祐信は犬好きだったのか、各図によく犬が登場する。なお、浮世絵版画にも祐信の子ども遊びを模倣した作品は、数多く制作されている。
上方のいか(たこ)の形状がよく分かる。また、旧暦2月は、もう小川で魚を追う気候であったことが示されている。

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